今、そこにいる「他人を平気で振り回す迷惑な人たち」(片田珠美著・SB新書)

 

他人を平気で振り回す「迷惑な人」は、どこにでもいます。

・「自分は特別だと考え、多少のことは許されると思っている人」
・「支配欲が強く、自分の思い通りにならないと気がすまない人」
・「うわべはいいのに陰で他人を攻撃する人」
・「巧妙な言い逃れで真実を歪める人」…。

このような周囲を「平気で振り回す人」が今、増殖しているといいます。

振り回される側は、翻弄され、気疲れするばかりか、こちらに非があるかのごとく思い込まされることすらあるからタチが悪いですよね。

今や、こうした「迷惑な人」問題は、職場の上司や同僚、親きょうだい、友人、ママ友、SNS等での厄介な問題。

本書「他人を平気で振り回す迷惑な人たち」は、精神科医である著者が受けた相談者による職場や家庭などの豊富な実例を取り上げながら、その背景とともに深層心理に鋭く迫る一冊。

 

今そこにいる「他人を平気で振り回す迷惑な人たち」

 

 

いやぁ、本当にどこにでもいると思います。

著者の知り合いの40代の男性の話が、冒頭で紹介されています。

会う約束をしていても、自分のちょっとした都合で何回も約束の時間を変える友人に振り回されて困っている。スマホ時代だから相手はそれほど困らないはずと思っているのか、あまり罪悪感を覚えていないように見えるため、よけいに腹が立つという。
 こういうことがあまりにも頻繁だと、ストレスになるので、「約束の時間は、あまり変えないでほしい」とメールでそれとなく注意したこともあるらしい。しかし、「そんなけつの穴の狭いことを言っていたら、出世できないよ」という返信が戻ってきて、それ以来何も言えなくなったそうだ。

友人をさんざん振り回しておいて、全く自分は悪くないと思い込んでいるばかりか、相手を責める人、いることないですか?

また、自分の持論を他人に押し付ける人。
その持論が正しければ、物の言い方に少しイラッとするぐらいで済むのかもしれませんが、「あなたのためを思って言っている」という態度での押し付けは、厄介な場合が多いですよね。

例えば本書で紹介されている例。

知り合いの20代の女性は、「あなたのためを思って」と言いながら自分の意見を押しつける友人に辟易している。
 困ったことに、いい意見であることはほとんどない。「会社なんか辞めればいい」とか「上司なんて無視していればいい」という類の意見である。こういう意見を聞くと心穏やかではいられない。そのため、「でも、次の職場が決まってないと、なかなか会社を辞められないよね」と反論すると、この友人は自分の意見を否定されたように感じるのか、怒りだすらしい。

友人ならつきあうのをやめればいいのですが、これが職場の同僚や上司であれば、そういうわけにもいかなくて大変です。

本書は、こうした他人平気で振り回す人の実態を詳細に明らかにして、どう対処したらいいか、いわば処方箋とも取り扱い説明書とも言える内容になっています。

今回は、「第5章 もう振り回されないための処方箋」から、その考え方と対処法のいくつかをご紹介します。

 

 

自分を振り回す人に好かれる必要はない

 

他人に振り回されやすい人は、無意識のうちに八方美人になっていることが多いそうです。

自分に自信がなく、自己評価が低いため、少しでも相手からよく思われて、評価して欲しい、そこにつけ込まれるスキができるというわけです。

それこそが、振り回されてしまう根本的な原因。
整理するために、自分に質問してみましょう。

「あなたに迷惑をかけたり、あなたを攻撃したりする人は、あなたにとって本当に大事な人だろうか?その人に好かれることは、あなたにとって本当に必要だろうか?」

どう思われてもいい、場合によっては嫌われてもいいと思うことができれば、

直ちに「ドウデモイイ相手」のリストにその人を入れましょう。

そう割り切ることができれば、その人に認められたい、好かれたいなどと思うあまり、理不尽な要求を断れなかったり、振り回される関係から解放されるでしょう。

 

振り回されるのは、戦うことから逃げているから

 

そもそも他人を振り回す人は、支配欲求が強く、傲慢で強引であるため、その人に言い返すのは気力とエネルギーが必要です。
だから、「言い返すのはやめて相手の言う通りにしよう」となりやすい。

でも、言い返すべき時に言い返さず、戦うべき時に戦わないと、後で大きなツケが回ってくるのです。

振り回されて嫌な思いを続けるよりは、戦うことのほうが長い目で見ると楽だということをしっかりと考えてみましょう。

 

どんなに気をつけていても、悪口を言われる時は言われる

 

振り回される人は、自己評価が低いため、「悪く思われたくない」「悪口を言われたくない」という思いが人並み以上に強い。

もちろん、誰でも悪口なんて言われたくないものですよね。

でも、どんなに周りに気をつかっていても、相手のためを思って行動していても、他人の悪口なんて一切言わなくても、悪口を言われる時は言われるもの。
なので、「どんなに気をつけても、悪口を言われる時は言われる」と割り切って、「言われないようしようと頑張る」ことはやめようと著者は言います。

 

まずは分析する癖をつける

 

もし自分が悪口を言われていると気付いた時は、相手がなぜそんなことを言うのか「分析」する癖をつけようと強調しています。

・誰かをおとしめて、相対的に自分の価値を高めようとしているのか。

・誰かの悪口を言い続けると、自分の悪口を言われずに済むと信じているのか(笑)

他人を平気で振り回す人を徹底的に分析目線で観察すると、

① 他人を平気で振り回す人と同じ目線、同じ土俵に立たなくて済む

②学術的に観察する習慣を身につければ、感情的に受け止めずに済む

のだそうです。

例えば次のような例。

・気分屋でその時々で対応が大きく違う男性上司。
・その時の気分で指示を出すため、部下が段取りするのに困り、効率が著しく落ちる。

「この上司が自分の感情をコントロールできないのは、欲求不満を処理する能力が低いからかもしれない。気分次第で指示を出すことがどれだけの影響を与えるかということもわかっていないということは、想像力に欠ける。部下を怒鳴りつけても平気なのは、自分は特別だという特権意識もあるようだ。自己愛が強いのか、もしかしてナルシストなのかもしれない」

などと、できるだけ学術的な視点で相手を観察し、分析しまくると、あなたの過剰な感情の揺らぎによるストレスが多少は軽減されるのだと言います。

 

どんどんスルーする

 

振り回されやすい人ほど、スルーするのが苦手。
相手に何か言われたことを真に受けて、その通りにしようと頑張ってしまい、さらに相手からの理不尽な要求にも答えようと努力する。そこにつけ込まれてさらに振り回されるという悪循環に陥って、振り回され続けるのです。

対処法は、まず最初のところで、真に受けずスルーすること。

相手が何を言ってこようと、表面上は

「そうですか」

「すごいですね」

「大変ですね」

などと適当に答えておいて、心の中では、

「はいはい、ご苦労さま」

「同じことばかり言って、もういい加減にしたら」

「うるさい、アホじゃないの」

というぐらいの思いでスルーしましょう。

自分の身を守るためにも、人間関係を整理して、ドウデモイイ奴はどんどんスルーして欲しいと著者は言います。

 

離れるという決断をする

 

他人を平気で振り回す人への対処法で、何よりも大切なのは、近づかないこと。

結局一番大切なのはここですよね。

職場の上司や同僚、隣の家の人、親、親戚となると、近づきたくなくても近づかないわけにはいかないから厄介です。
いろんな対処法をやってみても、状況が一向に改善しなかったり、悪化したりする場合もあるかもしれません。

その時は、もう、他人を平気で振り回す人から、キッパリと離れる決断をするしかありません!!

職場だったら、異動願いを出すか最悪の場合は退職を申し出るという決断。

家庭であれば、家を出るとか、離婚をするという決断。

隣人や、親戚であれば、付き合いをやめるという決断。

とても重大な決断です。

できれば避けたいと思うのは当然。

しかし、本当によく考えてみてください。

あなたが、さんざん振り回されて、途方に暮れ、そのせいで感情が不安定で過敏になったり、涙が溢れてしまったり、怒りが爆発してしまいそうになったり、ストレスがたまってしまって、不安や恐怖感を抱いていたり、

気分が落ち込んで人間不信になってしまっていたり、疲れ果てて力尽きた感じで、何もする気がせず、自分が空っぽになってしまっている気さえする……

こんなことがもしあるならば、何より自分の身を守るために、もう決断すべき時が来ているのではないでしょうか。

 

 

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